美容院に何ヶ月行ってないんだろう。
わには髪型自体はあまり変えない。
毛量が多いので、すくことはしょっちゅうしたいのだが、
そのためだけに美容院とか行くのはお金がもったいないと感じる。
自分でハサミ持ってチョコチョコやってるのだが、そろそろ限界。
寝起きに雄ライオンみたいになるのがもうウンザリなので、やっぱプロにちゃんと整えてもらうことにした。
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今回は熱でタンパク質を強くすることでお馴染み、『M@d's hair』へ行く。
うーん、駐車場が見当たらない。しょうがないから隣のラーメン屋の駐車場へクルマを置いておく。
最近できたような、明るい雰囲気の店内。
モダンな印象のイスやら鏡台やら。モノトーンがかっこいいんだろうな、
どこかお洒落な空間なのに、
そんな概念とは無関係のわには、自分の色彩感覚が狂ったのかと思った。
「いらっしゃいませぇ」
受付には、不良のお姫様みたいな店員がいた。
天然はいってるのか、甘ったるーぃ口調のお姫様。
うん、かわいいじゃないか。タテに巻いたロングヘアーがゆるゆるとあちこちに揺れて、まるでデンデン太鼓のようなお姫様。
「おクルマですか?どちらに駐車されましたぁ?」
えっと、となりの・・・
「専用の駐車場がありますので、すみませんがそちらに移動願います」
入店15秒で出直せと言われた。
でも、これでラーメン屋から苦情がきてクルマ潰されてもつまんないので、すごすごと駐車場へ。
で、正規の駐車場は見つかったんだけど、これってなんだか停めづらくない?
いや、駐車場自体やや狭いから難しいのもあるんだけどさ、なんていうか、建物用の駐車場?
この建物には他のテナントも入っているはずなのに、看板には「M@d's hair駐車場」としかなくてさ。
どっからどこまでウチの、とかないのかな?と思いつつ、なるべく隅っこ〜〜〜のほうに停めてみた。
店へ戻ったときの姫は「おかえりなさい、場所、わかりました?」と。
聞くくらいなら先に教えとけとか思ったけど、まぁ他のテナントからのクレームは店に来るだろうからいいや。
「これを服の上からご着用ください」
渡されたのは真っ黒なローブ。髪の毛がお洋服につかないように。
ちなみに本日の最高気温は31度。真夏にはツラそうなシステムだ。
「では、そちらのフィッティング・ルームへ」
なに、服の上から羽織るだけだろ。なんでわざわざクソ暑い個室なんかへ…
そんなかわいくないことを考えていると
「(店員1)フィッティング入りまーす」「(店内)ウェーイ!!」
えー……何が何でも入れと。
しょうがないのでクソ暑い個室で、クソ暑そうなローブを着込みます。
ていうか、羽織るだけ。30秒で出られるフィッティング・ルームがあるとは思わなかったよ。
「髪の毛流しますのでシャンプー台へどーぞ」
シャンプー台には、終電まぎわの駅前でカラオケ屋の呼び込みしてそうな兄ちゃんがいた。
「今日暑いッスよねー」
そう言って、わにの首にタオルを巻く。
「初めてのご来店なんスか?」
イスを倒してくれる。
「苦しくないスかー?」
わにの首を両手で支えてくれながら、ゆっくりと…
……なんか、ヘッドロックかけられながらひっぱられているような?
「アタマ、もうちょっと上にずらせますかー?」
「アタマ、もうちょっと上にずらしてくださーい」
「アタマ、もうちょっとだけ上にずらせます?」
ずらすから!自分でずらせるから、ひっぱらないでちょうだい!!
首抜けそうクビ抜ける〜と危機感に浸りながら、ようやく落ち着く位置へ。
と、アタマにMRIみたいなのをかぶせられる。
なんだろう、このまま脳ミソでもスキャンすんのか?
「では、自動シャンプーにかけます」
!?
「調子悪かったら呼んでください、あっちにいますので」
自動シャンプー。この、21世紀的な装備。
てっきりMRIの両脇からロボットハンドが出てきて、わしわし洗ってくれるかと思ってたが、どうやら違うらしい。
水流と水圧で洗ってくれるものらしく、早い話が食器洗い機と同じ原理。
ジョロジョロと水流音がアタマの上で聞こえてくる。
ここから一気に水圧が上がって、きっとサブサブと洗濯機のように洗ってくるんだろう…とか思ってた。
じょぉぉぉ〜〜〜…チュチュチュチューッ!!
チュッチュッチューッジョビジョビーッチュルーッッ!!
おーいッ、なんじゃこりゃあ!
弱いとか強いとか言えない、なんとも中途半端な水の勢い。
くすぐったい、こそばい、かゆい、もちょこい!!
きっと水鉄砲でアタマ撃つとこんな感じだ。ピンポイントで発射されてくる水の線。しかし無数の水鉄砲に四方八方から狙われて。
全身トリハダたって、もうカンベンして〜とか思いながらイスの肘掛をガリガリしてたんだけどさ、店員さんたら気づいてくれないのね♪
声を出して呼ぶことはできるんだけど、果たしてなんと言おう?
「くすぐったいです〜」 だからなんだ。
「誰かとめてぇ〜」 情けない。
「もうカンベンして〜」 べつに拷問ではない。
けっきょく最後まで我慢しました。
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なんつーかな、楽しかった。
しばらく行かないうちに美容院のシステムも変わったんだなぁ〜と。
わには行く美容院が毎回のように変わるけど、ここはしばらく通うかーと考えてる。
接客は良かったし、店内の雰囲気はいいしね。
自動シャンプーに慣れなくてはいけないという罠。
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